バタバタバタと、激しく羽ばたいて、
海面きわどく、必死に飛ぶトビウオ。
まさか、自分が鳥だとは思っていまいが、
ちょっと心配になる。
進化とは不思議なもので
一方で、飛ぶのをやめた鳥もいる。
例えばペンギン。水を得た鳥。潜水だって平気。
ダチョウもそうだ。時速80kmの異色のランナー。
その昔、はずみで、泳いでみた、走ってみた、
そして、きっとそれが気に入ってしまったのだ。
哺乳類も負けてはいない。極め付けはクジラだ。
余程の事情があったに違いない。
また、海に帰って行った。
鳥は飛ぶもの、哺乳類は歩くもの。
そんな常識を覆すツワモノが魚界にもいた。
魚は泳ぐだけではない。
トビウオこそがツワモノだ。
バタバタバタと、まだまだ進化の途中。
気の遠くなるような、はるかな未来に
『空飛ぶ魚』を目にする日が来るかもしれない。
この地球に人類がいればの話だが。